SAP Concur Travel and Expense を Azure AD で SSO する構成にしてみた

12/12/2021

Azure AD Microsoft 365 Office 365 SSO

Azure AD で SSO してみた第5弾。今回は、Concur Travel and Expense です。

毎度のことながら、公開手順を鵜呑みにしてはいけないと思いつつ、チェックポイントがわかってきました。

 

前提条件

Concur 側では、特にライセンス的な制約はないようです。

SSOの構成(AAD管理センターでの作業)

Azure Active Directory 管理センター - エンタープライズアプリーケーションを開きます。a新しいアプリケーション - ギャラリーで SAP Concur Travel and Expense を検索し、名前を付けて保存します。


アプリケーションの追加がおわったら、シングルサイン -  SAML と進めて以下の2か所に設定します。

基本的なSAML構成セクションで、契約のリージョンにあわせて設定します。


属性とクレームを、必要に応じて設定します。一意のユーザーIDは要注意。
Concurのログインアカウントがメールアドレスなら、user.emailに設定します。UPNでログインするなら、変更は不要です。

あとは、メタデータXMLファイルをダウンロードします。


SSOの構成(SAP Concur Travel and Expense管理画面での作業)

Concur SSO セルフ サービス ツール で、先ほどのメタデータファイルをアップロードし、SSOの名前を付けて保存しましょう(Office365 SSO、など)


テストする

あとはAzure AD - エンタープライズアプリケーション - SAP- Concur Travel and Expsense  - ユーザーとグループ、にてユーザーを割り当てて、実際にテストしましょう。


プライベートブラウズで、コンカーのログイン画面でIDを入力すると、どのログイン方法を使うか選択する画面になります。上記でつけた名前(Office365 SSO、など)をクリックします。

するとOffice365のログイン画面にリダイレクトされますので、Office365のUPN入力して、パスワード入力して、無事サインインしてたら、成功です。


引っかかったこと

Concurの手順書も、Azure AD側の手順書も、user.Emailを使って書いてあります。

  • Concur:
    「The default Unique User Identifier is user.userprincipalname. In SAP Concur, the Unique User Identifier must use the email address format.」
  • AAD:
    「通常、user.userprincipalname は user.mail に変更する必要があります」
鵜呑みにすると、UPNとEmailが異なる場合にログインできなくなってしまいますので、要注意。私はこれで引っかかりました。

それ以外は、さらっと実施できました!


参考資料

チュートリアル:Azure Active Directory シングル サインオン (SSO) と SAP Concur Travel and Expense の統合 - Docs
https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/active-directory/saas-apps/concur-travel-and-expense-tutorial


2021 年 5 月 Concur Expense Professional Edition 管理サマリー - SAP Concur リリースノート
https://help.sap.com/viewer/e44f13ccd0b04692b877e6840b47c1f7/2021_07/ja-JP/4c86d14ad2224527a5ec1df045fb88fb.html

SSO Management Setup Guide Standard Professional - SAP Concur
https://www.concurtraining.com/customers/tech_pubs/Docs/_Current/SG_Shr/Shr_SG_SSO_Mgmt.pdf